wxWidgetsは、グラフィカルユーザインターフェースを構築するための多くのOSプラットフォームを対象としたC++のライブラリです。かなりアクティブに活動しており、ユーザコミュニティも活発です。日本語による解説はあまり見かけることはありませんが、英語でのサポートは、ボランティアベースですが、かなり手厚いです。バージョン2.6以降、ユニコードの実装も進んでおり、日本語などのマルチバイトコードにも不具合は見かけなくなっています。

wxWidgetsが活躍するのは、メニューを表示させてユーザに選択させたり、警告ダイアローグを表示させたりというコンピュータとユーザを橋渡しする部分の設計・開発の部分です。デザインをWYSWYGで作成し、プログラムコードを自動的に生成してくれる、いわゆるRADツールも開発され、無償・オープンソースで提供されています。最も良く使われているのは、wxFormBuilderというツールです。若干、不安定なところもありますが、素晴らしいツールです。

マルチプラットフォームライブラリなので、同じコードを異なるOS環境下で動作させることが出来ます。その時に困るのが、開発環境が全く異なることが多いと言うことです。wxWidgetsにはたくさんの機能の異なるライブラリが存在し、またコンパイルオプションやリンクオプションも少なくありません。手作業でこれらの設定を開発環境毎に作るのは大変です。そこで、おすすめしたいのが、Kitwave Inc.の提供している、cmakeというツールです。このツールを使うと、かなり作業が楽になります。各プラットフォームでのメジャーな開発環境のプロジェクトファイルも作成してくれます。


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