4 計算格子

Blocked Adaptive Cartesian Grid Methodを用いているEMは必要な領域のセル を局所的に細分化していく。 今回のモデルの場合、計算領域中央に配置された誘電体球の周りでセルは 細分化されていく。 EMでは、細分化の上限と下限をパラメータLevelで指定する。 ブロックセルは一辺の長さが$L/2^{Level}$まで細分化される。ブロックセル の内部には、$8\times 8\times 8=64$個のセルが含まれている。ここで$L$は計算領域の一 辺の長さを示す。

Levelの下限を3に固定し上限を変えた場合のブロックセルの実際の様子を図 3に示す。

\includegraphics[width=4.5cm]{cells-l3-3.eps}
(2.a) Level 3-3
\includegraphics[width=4.5cm]{cells-l4-3.eps}
(2.b) Level 4-3
\includegraphics[width=4.5cm]{cells-l5-3.eps}
(2.c) Level 5-3
Figure 3: 各Levelでの計算格子の様子

Levelを設定し自動的に生成されたブロック格子。各々のブロック格子には ($8\times 8\times 8=64$)のセルが含まれている。

あるLevelで細分化された計算格子$\delta x$は以下の式で表される。

  \[  \delta x = L / (8\cdot 2^{Level}).  \]    

今回のモデルケースにおける最小(誘電体球付近)の計算格子幅は表 3の通りである。

Level

$\delta x$ (meter)

3-3

1.5625 $\times 10^{-2}$

4-3

7.8124 $\times 10^{-3}$

5-3

3.9063 $\times 10^{-3}$

Table 3: 各レベルでの最小の格子幅